帰宅途中に潜む危険と防犯!女性の被害後を絶たず!!
通り魔やひったくり、ストーカー…。罪もない女性が突然犯罪に巻き込まれるケースが後を絶たない。先月、名古屋市の路上で会社員の女性が3人組の男に拉致・殺害された事件をはじめ、犯人が狙うのは帰宅途中の夜道だ。毎日通い慣れた路上に潜む危険から身を守るにはどうすればいいのか。防犯のプロに対策を聞いてみた。
≪知的護身術≫
名古屋市内の路上で帰宅途中の女性会社員が拉致・殺害されたうえ山林に遺棄された事件。強盗目的で相手を物色していた犯人に女性が拉致されたのは、自宅からわずか数百メートル。帰宅途中の午後10時ごろだった。犯人は「(防犯できない)女性の方が狙いやすい」「女性なら誰でもよかった」と供述しているのだ。
インターネットの総合生活情報サイト「All About」で防犯ガイドを務める安全生活アドバイザー、佐伯幸子さんは「卑劣な襲撃者は相手を見て狙う。力の弱い女性、子供、高齢者は防犯に弱く犯罪に遭う可能性が高く、常にターゲットになりやすい」と警告。その確率が高い場所が、最寄り駅やバス停から自宅までの帰宅途中だという。
警察庁によると、平成18年の「ひったくり」犯罪約2万7000件のうち被害者の約93%が女性。被害の発生場所は住宅地などの路上が多く、午後8時から10時に集中している。昨年9月に川崎市宮前区のトンネルでアルバイト女性が刺さつされた事件など、同区周辺で発生した3件の通り魔事件でも帰宅途中の女性が防犯できずに狙われた。
佐伯さんは、自分の身に起こる危険を予測し予防するという防犯の観点から、「知的護身術」を提唱している。「被害を未然に防ぐ防犯のためには、空き地や駐車場、公園など帰宅経路のどこに危険があるのか把握し、人気(ひとけ)が少ない通りはなるべく避けること。多少遠回りでも明るい道を選び、安全な歩き方を心がけて防犯して」とアドバイスする。
≪後ろからくる≫
佐伯さんのいう安全な歩き方とは、顔を上げてまっすぐ前方を見ながら姿勢よく足早に歩くこと。ときおり後方や左右を確認することで、不審なバイクや車、つけてくる人がいないか、いち早く発見できるという。
また、防犯のためには携帯電話やメールの「ながら歩き」、iPodなどの携帯音楽プレーヤーは暗い夜道では絶対に避けるべきだという。携帯に夢中になるあまり、周囲の音が聞こえにくく、不審者が近づいても気づかないケースも多い。「ターゲットを物色する犯人は、警戒する人には近づきにくい。追い抜きざまにバッグを奪うひったくりなど、『悪いことは後ろからくる』と常に防犯を意識して警戒して」と呼びかける。
≪避難場所確認を≫
綜合警備保障(東京都港区)でホームセキュリティーサービスを担当する“防犯のプロ”佐藤康子課長代理の場合、最寄り駅から自宅まで徒歩5分。仕事で深夜帰宅が多い佐藤さんは、このわずかな距離でも常に周囲を警戒して歩き、すぐに110番通報できるよう携帯電話を手放さない。
万一、不審者に後をつけられた場合はどうすればいいのか。
「まず安全な場所に駆け込むのが一番です。24時間明るいコンビニエンスストアや交番があればいいですが、入り口付近に防犯カメラがついているマンションなどもいいでしょう」
いざというときに備えて、こうした避難場所がどこにあるかを確認しておくことが大切だ。
また、犯人は大きな音にひるむので、防犯ブザーやホイッスルを携帯して、いつでも鳴らせる準備をしておくことも肝心だという。
「百パーセント安全な道はありません。自分だけは大丈夫と根拠のない思い込みをせず、通い慣れた道でこそ身を守る努力を忘れずに」とアドバイスしていた。
